いつの頃からだったか。
母からは
「これでいいのかな」って
よく確認するようにしなさいね。
と言われながら育ちました。
出かける時や
電車で席を立つ時など。
「これでいいのかな?」
って自分で自分に聞く。
何なら実際に振り返ってみて
忘れ物や落とし物がないか、
確かめる。
いつからかそれは
無意識の習慣として定着したようです。
おかげさまで、
わたしは滅多に忘れ物をしたり
不用意にモノをなくしたりしない、
「堅実」なタイプとして生きています。
※「堅実」
手堅く確実なこと。
確かであぶなげのないこと。
不思議なことに、
夫はしょっちゅう物をなくします。
付き合って最初に行った旅行では
乗換駅のお手洗いでメガネを置き忘れ、
気づけば手袋まで失くしていました。
それからも、なぜかメガネや手袋は
何回も失くしています。
家の鍵を落としたこともあったっけ。
(無事駅に届けられていました)
まるで、
「この人からは物が脱走するのでは?」
と思ってしまうほど。
わたしだったら、物を失くせば
慌てたり落ち込んだりするでしょう。
が、夫はたいてい動じません。
たぶん、
「まぁ何とかなるでしょ」
「必要ならまた買えばいいし」
といった感覚があるんだと思います。
物を失くすのは、いわば「失敗」。
わたしが最も怖い・避けたいものです。
だから、「失敗」しないように
慎重になるし、間違いのないように
何度も何度も確認する。
でも、何度も「失敗」しているからこそ
「なんとかなる(なった)」
「自分ならどうにかできる(できた)」
という感覚も持てるもの。
「失敗」したことがなければ
怖くてさらに慎重になるばかりです。
「これでいいのかな?」
この言葉は母が娘のことを案じて、
良かれと思って授けてくれたもの。
確かにそれは、わたしのことを
たくさん助けてきてくれたし、
ありがたいと思っています。
しかしその一方で、
これは呪いの言葉でもあるのです。
だって、
「これでいいのかな?」
と自分に聞いて確認することは
「本当にそれで大丈夫?」
「あっちやこっちの方が良くない?」
と、自分を立ち止まらせて迷わせたり、
その考えや選択を疑うものだから。
言ってみれば、
都度自分を否定するようなものです。
常々わたしは自分の言動や選択に
「これで本当にいいのだろうか?」
と不安や迷いを感じがち。
自信がないんですね。
きっとこれって、
わたしをずっと助けてきた言葉が持つ
”裏効果” なんだろうと思うのです。
そうした不安や迷いを感じた時、
もうひとりの自分が
「これでいいの!大丈夫!」
と言ってあげられるといいのですが。
母が良かれと思って授けてくれた言葉を
「呪いの言葉」にするかどうかは
結局自分次第なのだから。
ではまた。
▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼
◎自己紹介もご覧ください。(´▽`)
★ 自己紹介 ★ カテゴリーの記事一覧
◎休職経験のまとめ記事はこちら!
★ 休職まとめ ★ カテゴリーの記事一覧
◎よければポチッとお願いします!
【にほんブログ村】
【人気ブログランキング】